宮古の風便り

ある宮古島移住者の視点から
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赤い水筒
赤い水筒


くの車には、いつも赤い水筒がちょこんとボトルストッカーに座っている。

古い水筒で、ストッカ―の周りは塗料が剥げていて、同色のテープを巻いている。

ものには、「モノがたり」があるように、この水筒も「モノがたり」をもっている。


またまた、私事で大変恐縮だが20年ほど前、ぼくは人生のどん底を歩いていた。

そんな状況下で、親しかった多くの人々が、ぼくから去って行った。 ・・・妻も。


そんな折り、この水筒に暖かい飲み物を入れて宅急便で送ってくれたひとがいた。

その時、嗚咽しながら飲んだその味は、今もはっきりと覚えている。


それから幾星霜、このボトルはいつもぼくのそばにいてくれた。

どんなにしんどい時も。 どんなに苦しい時も。

引っ越すたびに、「この子」もいっしょについて来てくれた。

もちろん宮古島にも。 島内の移転のときも。


やましたひでこさんの『断捨離』は、ベストセラーとなり多くの読者の共感を呼んだという。

ぼくも彼女の『断捨離』シリーズを読んだが、

自分ちをどう片付けるかいまだに思案しつつはかどらないでいるナマケモノである。


しかし、誤解を恐れずにあえて言うと、

ひとには「捨てられないモノ」がある。  「捨ててはならないモノ」がある。

そのひとにしかわからない「モノがたり」があるのだ。


そういった意味で、この古い「赤い水筒」こそ、無償の愛でぼくに届けてくれた想いが詰まっているたからもの。

そして、その愛に生涯をかけて償いたいと想っている。  ぼくも無償の愛で応えたいと想っている。


そう、「一生のたからもの」だから。












| 竹井 章 | 沖縄/宮古島 | 21:00 | comments(0) | - |
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